めでたい！
　
　
　
　
　
　
　
　
　
個人的にはアニメ4話の時点で「このペースだと12話で小説3巻の内容までで終わる……内容的に3巻で話を終わらせることはありえないはずだが、特段展開を急いでいる様子も感じられない……1クールで4巻まで終わらせるなら1巻2巻の内容はもっと端折るはず……さりとて2クール目をやると盛り上がりどころが中途半端な位置に来てしまう……これは4巻の内容は劇場版で最終話と同時に告知だな間違いない、勝ったなガハハ！」とは思っていたのですが、一方で百合アニメで続編をやるという前例が殆どなく中途半端な所で話が打ち切られてしまった作品も過去に多々あったため、あとはわたなれアニメの世間的な評価や今の百合アニメの商業的なニーズ次第なところがあり、そういう意味でハラハラしながら見ておりました。
特に主題歌がとても良かったですね。最初はセリフみたいな歌詞だなと思ったんですが、何気にかなりのリズム感がないと歌えない難しい歌だと思いました。アニメ業界各社の作画体制が危機的だと言われている昨今で、全体的な作画クオリティも高く大満足です。ハーレムガルコメと銘打たれたこの作品、百合ファン以外にも訴求できるポテンシャルは元々あったわけですが、ネットでもかなりの高評価だったようで、みかてれ先生作品初のアニメ化ということもあり力の入れ具合が伺えました。ただ「とっくにこんなにも――」とか「れな子の笑顔は――」とか一部大好きなモノローグが端折られてたり変えられてたりしてたのは、アニメなんで仕方ないですが少しだけ残念でした。原作は「れな子視点ではない時」のモノローグが実に秀逸なんですよね。周りのキャラの視点から主人公を掘り下げることで主人公性が引き立つテクニック……勉強になる……。
ちなみにネタバレにならない範囲で言うと、続きは絶対に映画館で見た方がいいと思います。4巻ラストの見所となるシーンは「大観衆の前でのクライマックス」なので、たぶん没入感すごいです。
あと、3巻までは全四章構成だったはずの「わたなれ」4巻の「第五章」に仕掛けられたある作劇上のトリックがあるのですが、あれがそのまま「映画を見に来た人のためのTVアニメのダイジェスト」になる可能性に気づいていま震えてます。天才か……？
というか一人で映画の半分くらいの話を占める形になる香穂ちゃん、不遇扱いされてたけど実は一番優遇されてるのでは……。

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